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  • 執筆者の写真Sophia Fencing

【コラム】実は3種目あるフェンシング

更新日:2020年3月13日

皆さんはフェンシングって3種目あることをご存知でしたか??


同じように見えて全く違う競技なのです。

3種目の違いはいくつかあります。その1つが有効面の違い。フェンシングは剣で相手の身体を突くことで得点が入ります。しかし、どこをついても良いのかというとそうではなく、“有効面”を突かなければ得点になりません。それぞれの種目でこの有効面が異なります。そして、もう一つの違いは攻撃権。試合で同時突きの場合どちらに得点が入るのでしょうか。ここで登場するのが攻撃権。そう、攻撃権を持っているフェンサーに得点が入るのです。フルーレとサーブルには攻撃権が存在しますが、エペにはありません。



Épée(エペ)


エペの有効面は全身。身体のどこをついても得点になります。そして、なんとエペだけは攻撃権が無いのです。同時突きの場合は両方に得点が入ります。だからこそ、得点が入ったのか一目瞭然。初めて見た人でもわかりやすく、観戦を楽しめます。しかし、フェンサーたちにとっては難しい競技。アタックのことも考えつつ、爪先から頭のてっぺん、そして背中まで全身のどこに来るかわからない相手の攻撃をガードしなければなりません。そこで登場するのが「駆け引き」。チェスのスポーツ版と言われるほどの頭脳戦になります。


Fleuret(フルーレ)


次はフルーレ。この種目は日本では1番ポピュラーな種目です。あの太田雄貴氏(元フェンシング日本代表、現日本フェンシング協会会長)もフルーレが専門です。フルーレの有効面は胴体。3種目の中で1番有効面が小さいです。そして攻撃権があります。エペでは同時突きの場合、両者に点が入りましたが、フルーレの場合は攻撃権を持っている方に点数が入ります。では、この攻撃権はどのようにして取得するのでしょうか。攻撃権は試合が始まった時に相手より早く動き出した場合や、相手の剣を叩いた時、そして相手がアタックに失敗した時などに攻撃権を取得できます。アタックをすることやガードすることのほかに攻撃権についても考えなければならないのでフェンサーたちは常に集中して頭を使っています。まさに頭脳戦。まさにチェスのスポーツ版ですね。同じく観戦していても、試合を理解するには攻撃権がどちらにあるのかがわからなければなりません。ちょっとエペよりハードルが上がりますね。

Sabre(サーブル)


3種目目はサーブル。日本では一番競技人口が少ないとも言われています。しかし、地味なのかというとそうではなく、一番激しく一番カッコいい種目です。サーブルは中世の騎馬隊の剣術が発祥と言われています。騎馬隊は馬に乗っていたので攻撃の対象は相手の上半身でした。その名残からサーブルの有効面は上半身全てです。そして、フルーレと同様攻撃権が存在します。フルーレよりスピードが早いので観戦しているとどちらに攻撃権があるのかはじめは理解するのが大変です。しかし、ルールがわからなくても見応えがあるのが特徴です。


これを機会にぜひフェンシングに興味を持っていただけますと幸いです。


(上智大学体育会フェンシング部 副将 兼 広報 M)

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